シン・春夏冬広場

楽しいことになんでもやっていこうっておもってますぜ。

新入社員に送る言葉

これから新入社員に向けて話を書きたいと思う。いまごろ僕は悩んでいたなとふと思い出して書いている。

 

僕はいま40近いので、すでに入社して10年以上経過している。僕はいまの会社を辞めずにずっと過ごしている。出世街道にいるか、ちょっと外れたところにいるのかは、よくわからない。あんまりそうした立身出世ということにいまは無頓着な状態なのであるし、必要以上に注目を集めたいとは考えていない。昔から注目されすぎるのが苦手なのだ。ほっとかれるくらいがちょうど良いのかもしれない。

 

さて本題に戻そう。たしかに10年以上前のことなんだが、明確に覚えている。なぜなら、僕は会社をなんども辞めたいと思っていたし、本当に日々苦痛だったからだ。なぜ辞めなかったのかと問われれば、辞める勇気と気力がなかったからとしか言えない。僕が入社したのはリーマンショックのときで、非常に就職に苦労した。その結果あの恐怖がまたあるのかと考えたのかもしれない。そして運良く配置転換でき、自分の満足する仕事にありつけた。希望ではなく、満足であることがミソである。辞めなかったのは何か高尚な理由で残ったり、明確な目的があって辞めたいと思った訳ではなかった。結果的に辞めずにすんだから、運が良かったと言える。

 

初期の配属で希望通り納得できることは非常に少ないと言われている。明確な数値があるわけではないが、会社を辞めるのは初期の数ヶ月、3年、5年、10年で多いと聞く。配属に納得いかない、社会人と学生のギャップでまずは辞めていく。我慢したけど限界が3年。飽きてくるのが5年。新たな門出が10年だ。さてこれだけみんな辞めていくわけである。だから何も辞めること、悩むことはいまや不思議ではなく一般的なことになったように思う。一昔前までは会社と共に生き、死んでいくのがほまれくらいな感じだったが、そんな考えはいまや化石だし、魅力のない会社からはどんどん人材が失われていくのが当たり前になってきた。人材流出は正直企業側の課題であって、やっつけ仕事みたいなクソつまらない仕事を新人に押し付けるのは、害悪でしかないので、そういう先輩についたら、上司に相談しよう。人生の無駄である。ただ新人もそれぞれ能力が異なる。クソつまらない仕事が基礎中の基礎であることを理解してない可能性がある。口では凄いことを言っていても口ほどにもないやつはごまんといるので、上司に相談する前に同僚に自分の評価を聞いてからいこう。いきなり上司に言ってもやぶ蛇になることは否めない。文句を言うやつに限ってたいしたことがないと評価されている可能性が高い。

 

そろそろ御宅や与太話を聞くのにも飽きてきた頃だと思う。僕の伝えたいことを書きたいと思う。辞めるのは個人の自由だし、認められた権利である。それを引き止めはするが、遮ることは出来ない。僕が伝えたいのは、後悔がないようにした方が良いってことだ。命の危機がある場合を除いて、少し考えた方がいい。その仕事、企業に入るために君の費やした時間的資本に対して得たもの、これから得る可能性があるものを捨てて割に合うのかということである。それには勤務の仕方や、人間関係、給与、福利厚生も含んでいる。雇われの身である以上、働き方というのは、決して仕事内容に納得いかないからと言って切り捨てて良いものではない。

 

さて結論を書こう。

 

新入社員諸兄におかれては、いままさに苦悩の日々を昔の僕のように抱えていることだろう。辞めるのは自由だし、すぐにとはいかないがいつでもできる。それなら楽しんだもの勝ちだ。ある程度納得いくまで、その業界、その仕事について学ぶべきだ。なぜなら辞めることで二度と関われない可能性が高いからだ。もう得られるものがない、未来がないとわかったとき、改めて辞める選択をすべきではないだろうか。すでに悩み未来がないと結論が出ていれば、新たに悩むだけ人生の無駄なので、新しい門出をすべきだが、そうでない場合は学び倒してさっさと次に行こう。悩むのは若者の特権というが、それは転じて世間知らずということでもある。君の人生に幸多からんことを祈って。