使い古された言葉かもしれない。
正しい情報とはなんだろうか。何をもってその情報が正しい情報だと判断しているだろうか。正しい情報というのはそもそも存在しているのだろうか。そんなことをよく考えている。正しい情報というのは存在する。しかし、そういった正しさを判断できる情報というのは、数学的な情報や計算の結果というものしか存在しない。計算の結果としての正しさ、原理的な根拠による正確さは理論が間違っていなければほとんどの場合、導かれた結果は正しい。
しかし、数学、物理にも解釈というものが存在する。計算の結果や現象の観測の結果、その結果が導く結論は何になるだろうかと想像する。この場合、仮定が存在したり、前提が発生している場合がある。解釈というのは思考から導かれた結果としてどういったことが考えられるか、何を証明することができたのかということを結論として導く。
解釈というのは、正しい情報ではない。偏見だ。よって間違えることがある。ニュースや人とのやり取りによって発生した情報はどうだろうか。情報には起点となる事実が存在している。殺人事件なら被害者であるBさんが刺されて死んだという事実しかない。Bさんが殺されたのか、それとも自殺だったのか事件性があるのか事故なのかそういったことを考える必要がある。その場合、解釈が発生する。事実に対して、その事象が発生した状況証拠を集めてくる。BさんとAさんは前日に口論になっており、その後叫び声が聞こえていた場合、AさんがBさんを刺した可能性がるだけだ。当然Bさんが錯乱して自分を刺してしまった可能性もある。コナン君のような難しい事件に発展することもあるだろう。
さて非常にわかりにくかったと思う。ここまでを1度整理しよう。正しい情報というのは僕の中では2種類しか存在していない。1つは数学、物理のように証明された理論に照らし合わせ、導かれた結果、もう1つはある事象が発生した事実。この2つだけが正しい情報だ。それでは僕らがいつも手にしている情報というのはなんなのだろうか。
僕らが普段手にしている情報というのは信じたい情報だ。正しい情報だけでは、僕らは何かを理解することができない。その情報から導かれる解釈、結論、状況によって補完されて情報は意味を持ち始める。洪水が発生したからと言って、原発が臨界暴走した原因はわからない。堤防の設計値に問題があったのかもしれないし、ずさんな管理があったのかもしれない。
情報には相互のやり取りが存在する。情報を受け取る側と発信する側の双方があって初めて情報は意味を持つ。発信する側は集めてきた事実などに基づき、自分の伝えたい結論を導く。その時点で情報の正しさというのは担保されない。ゆがめられた情報だろう。そして受け取る側はさらにその情報を吟味し、自分にとって都合のいい解釈を行い、相手から提供された情報の正確さを担保できない。
人は信じたい情報のみを発信し、受け取る。そのため両者には必ず齟齬が発生する。それはコミュニケーションなど些細な状況でも発生する。僕がこんなことを書くってことは僕はそれができてないから頭の整理をしている。僕は変な癖があることが分かっている。嫁さんが僕に対してお願いしたものに対して、独自の解釈を行い、自分に都合のいい情報を抜き取り、都合よく補完し、その独自解釈した依頼内容を達成するように行動してしまう。その結果相手の意図をうまく組むことができず、依頼は果たされない。また情報の伝達に齟齬が発生している。これではいかんわけです。
情報を受け取るときには頭の中をまっさらにしてありのままを受け取る。解釈や何をいいたいのかといった予測や推定は行ってはならない。人は信じたい情報を信じてしまう癖があるので、事実や結果をまずは受け取る。その事実や結果に対して嫁さんの依頼が発生しているはずである。その依頼内容に関しても、別の方法をとればもっと効率よくできるとか、別の方法があるとか考えてはいけない。相手が間違っている可能性を考慮してはいけない。まずは相手の提示してきた情報をそのまま受け取る。そのまま受け取り、達成する方法を想像する。達成する方法を提示する。提示した結果として齟齬があれば修正する。修正したのちに達成手法に変更があればその場で調整する。嫁さんと合意形成を行った後に行動に移さねばならない。そうしなければあんたは余計なことをする子というレッテルがはがれない。
なんとも壮大なスタートから至極個人的な反省に縮小した。うん。そういうこと。
またね！
