3か月くらいたったころからだったろうか。まだ首は座ってない状態なのだが、動かせるようになったようだ。僕の腕を摩擦で削り取るがごとく、頭をバルバル回転させ、僕の腕を削ってくる。そのうえ体重も6kgを超えてきた。ダメージは計り知れない。効果は絶大だ。そのうえ足をぐにゃっと曲げたかと思うと、ピーンっとはることの繰り返し。一生懸命落とさないように抱きかかえているのだが、そういった親の苦労がわかっていて、楽しいのか、ぶりぶりとバルバル攻撃を繰り返す。こんのやろう。後でほっぺをちゅーちゅーすすってやるからなぁ。
これが不思議なもので、いっときだいてないと落ち着かなくなってくる。あのバルバル攻撃を懐かしんでしまうから、人というのは不思議な生き物だ。辛いのが楽しいだなんて、とんだドエムだな。しばらくするとうずき始め、俺の左手がぁっていうのが始まる。赤ちゃんを抱きたくてしかたがないんだ。
我が子のバルバル攻撃を一身に受け止めることが出来るのは父さんだぜ。息子よ。だから母さんには優しくしてあげて。お願いします。ママ腱鞘炎になっちゃうから。ね。いい子だから。でもさ。寝ているときには抱き上げると怒られちゃうのよ。せっかく寝たのに何で起こすようなことをするのって。そりゃそうだ。3時間おきにミルクをあげていれば、せっかく寝たんだから休みたいよね。ごめんよ。ママン。
父さんは完全に脇役です。息子とママンのご機嫌を取るのと、お金を供給するのがパパンの役目。パパンは君らのためだけに、耐えがたきを耐え、忍び難きを忍んでいるから、ちょっとだけやさしくしてね。お願いします。
最近はバルバル攻撃をやりすぎているせいか、布団に大量の抜け毛が。後頭部もはげ散らかしており、わが身に降りかかると大変な事態であるが、かれはゼロ歳児である。ゼロの者なのであるので、未来がある。僕は40手前の者なので、未来というより、着陸態勢に入り始めている。ランディングポイントを探しているのである。これが若者の強みかとゼロの者を前にしみじみ感じた。

まった今度をおっ楽しみに~。ばぁい。