シン・春夏冬広場

楽しいことになんでもやっていこうっておもってますぜ。

何かを説明したいときは物語の勇者を想像しろ

物語の勇者は、勇者になるために必要な道具や登場人物がそろっている。やっつけなければいけない魔王がいて、必ずさらわれた姫がいる。勇者になるには始まりの街からスタートし、王様に会い、伝説の武器を手に入れて、魔王を倒し、ハッピーエンドへと進んでいく。

 

誰かに何かを説明したいときは、この親しみなれた物語の勇者を思い出し、説明するのが最も楽だと個人的には考えている。わかりやすく物語が整理されている親しみやすいものであるから、誰しもある程度は共通認識が持てることだろう。

 

物語が始まるには登場人物が必要だ。つまり説明したい項目になるわけだ。この時余分な項目は、説明はしない。物語上でまったく役に立たない村人に名前が与えられていたり、彼のエピソードを語ったりしない。それはそれで大変興味深いが、物語の本筋とはずれる。村人を物語の中から排除して、主要な登場自分物は誰かというのを決めるのが、説明するときの第一歩だ。

 

そして倒さなければいけない魔王は誰かということを定める。文章にするとなかなかミステリアスだが、何かを説明したいときに倒さなければいけない魔王が不在の場合は多い。ハリーポッターのヴォルデモートのような影の支配者なのだから、みつからないことはよくある。魔王をあぶりだし、目的、目標を定める。魔王打倒が目標だ。姫がさらわれていれば、姫を救い出すことが目的である。この時必ずしも魔王を倒す必要はなくなる。世の中の平和の実現が目的であれば、魔王打倒は必達な目標だ。

 

さて、勇者の物語としては必ず必要なエッセンスがもう1つある。伝説の武器だ。これがないと魔王を倒せないことが多い。ハリーポッターでいえば分霊箱だろう。そうしたキーになる対策が必要になる。物語のキーを見つけるのは困難を伴う。王様が教えてくれることもあるし、案内役の妖精が必要なこともある。そうした物語の中で、キモを握っているものは何かというのは必ず説明する必要があるということだ。伝説の剣であれば、伝説の泉の岩に突き刺さっていることもある。

 

物語は登場人物がそろい、伝説の剣が手に入り、スタートする。このとき村人Aが突然勇者を殺したり、魔王が城を滅ぼしたりしない。後は隣のおじいさんの犬の物語を突如始めたりもしないだろう。そうした蛇足の説明は一切必要ない。登場人物の説明や伝説の剣のありかを示したりするのはよいが、村人や隣のおじいさんは説明から省く。よくしっぱいするのは登場人物に村人が紛れ込むことがよくあるので、村人は必ず取り除こう。物語としては以下のような感じで、構成されているものと想像する。

 

ある時、邪悪な魔王が目覚め姫をさらった。魔王は王様に告げる。姫を返してほしければ、金銀財宝を私に貢げ。もしくは城を明け渡し、私に献上せよと。困った王様は賢者に対応方法を尋ねた。その時賢者は神からの啓示を受け取る。1人の青年が今城下町にに入った。そのものが勇者であると。城から使いを出し、青年を迎えに行く。王様は青年と謁見を行う。青年が顔をあげた瞬間、賢者と王様は確信する。このものこそ勇者であると。王様は青年にお願いする。姫を救ってほしいと。青年は突然の依頼に驚くが、澄んだ声で答えた。若輩者ではございますが、拝命いたします。神明に誓いまして、姫をお救い申し上げますと。青年は賢者の助けを借りて、精霊の泉から聖剣を引き抜き、己のものとすると、魔王に立ち向かう。青年には賢者、戦士、魔法使い、僧侶がともに立ち上がった。5人は力を合わせ、魔王の城に向かい、魔王を妥当し、見事姫を救った。姫を救ったのちに2人は恋仲となり、結婚し幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。

 

というような形で、物語が説明できるように打倒すべき魔王【目標】、救い出す姫【目的】、伝説の剣【説明のキモ&対策など】を設定し、説明し始めればなんとなくうまくいく。時間を長くしたい場合は、勇者の生い立ちを説明してもいい。僕が大学の頃に考えた説明方法で、ロジック構築が苦手だったときに思いついた苦肉の策だったが、案外便利だ。いまでもよくわからなくなったときに使っている。

 

おじさんたちは結論を先に求める。つまり姫を救ったことを先に説明せよと。我慢ができないおじさんたちはハッピーエンドだったのか、バットエンドだったのか気になって仕方がないんだ。途中の分岐なんかすっとばして、ヒロインとのいちゃいちゃを見たくて仕方がない。その気持ちはよくわかるので、おじさんたちに説明してあげるときはハッピーエンドだったのか、バットエンドだったのかを説明したうえで物語を説明してあげよう。

 

 

 

まった今度をおっ楽しみに~。ばぁい。