シン・春夏冬広場

楽しいことになんでもやっていこうっておもってますぜ。

生まれた、生まれた、生まれた!!!

子供が生まれた。男の子だった。うれしい。うれしい以上に感謝である。妻は本当に頑張ってくれた。コロナ下の影響で、彼女は1人の戦いを余儀なくされた。きっと世の中の女性はいまも1人で戦っている。彼女、彼女たちは本当に立派だ。かっこいい。陣痛は強烈に痛いらしいし、そばに旦那がいるだけでも心強いらしい。そうしたことが出来なくて、本当に申し訳なく思う。よく頑張ってくれた。ありがとう。ことの顛末をまとめたいと思う。

 

出産が始まっていた。妻は破水が始まってすぐに入院した。

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妻が入院してから、僕は気が気じゃなかった。無駄にちょろちょろし、落ち着かない。24時間以内に陣痛が始まるとのことだが、不安で仕方なかった。僕は伝令係だった。連絡があったら、妻の両親、僕の両親に連絡を入れる。見逃してはいけない。聞き逃してはいけない。今思うとずいぶんどうでもいいことをしているようだ。しかしこれだけしかやれることがなかった。これぐらいは、なんとか遂行したかった。せめてそばにいられない分、何か力になりたかった。夜も不安で眠れない。いつ出産が始まるか、もしかしたら重大な何かが起きて、命を落としてしまうかもしれない。そうした不安で押しつぶされそうだった。妻のいない妻の部屋。本当に戻ってくるんだろうかと不安になる。

 

夜に何度も何度も目が覚めた。携帯に何か入ってるんじゃないか、出産が始まった連絡があるのではないか、気づいた時には終わっているんじゃないかと、寝ては起き、寝ては起きを繰り返す。ほとんど寝た気がせずに朝が来た。連絡はなかった。朝起きて妻に連絡を入れた。妻からの返事はなかった。妻からの返事がなかった。不安になる。もしかして、すでに出産準備をしているのだろうか。お産が始まってしまったのではないかと、病院に連絡を入れた。妻からの返事がないのですが、妻は元気にしているのでしょうか。大丈夫なのでしょうかと。なんとも女々しい感じであるが、僕は彼女がいないとおそらく生きていけないほど、人間のクズである。彼女のおかげで、自制心を学び、部屋の清潔を保ち、人らしく生きること、豊かに生きることとはどういったことなのかを学んだ。妻から連絡があった。無事なようだが、陣痛の感覚が短くなったようだ。陣痛が始まっていた。痛くて連絡などできないとのことだった。それほどなのか。そばにいられないことが悔やまれる。

 

出社はした。出社はしたのだが、正直なにも手につかない。頭がうまく回らない。気が気じゃない。何か起きやしないかとイライラする。パソコンを無駄にスクロールし、今自分が何を考えているのかもよくわからない状態だ。これはダメだわと思った。きっと意味ないわ。休もう。そう考えた。会社を休んだ。まったく生産性がないので、無駄に金をもらっても仕方がないし、意味がない。結果良い判断だった。ほとんどの有休をこれまで有意義に使えたなと思えたことはなかったが、今回は非常に良い判断だった。その後はやはり何もできなかった。飯を食らい、くそをひりだし、携帯を見るということで、何時間も過ごすことになる。午前中で陣痛室という部屋に通されたと連絡があった。分娩室の前に陣痛室に通されるようだった。知らなかった。

 

それからはまた気が気じゃない。両親からも連絡はあったのかと、何度も何度も連絡が入る。そのたびにまだ連絡はないと伝える。両親だって気になっているんだ。そりゃそうだ。気が気じゃない。僕だってそうなんだから、親ならなおさらだろう。きっと今彼女は1人で戦っている。連絡が伝わるとは思わなかったが、息子と彼女の名前を書き、愛していると伝えた。文章なので味気ないが、愛していると伝えた。2人とも頑張ってくれと。僕は何もできない。やきもきすることしかできない。祈るしかできない。僕の家には小さい神棚がある。住んでからずっとある。無神論者なのだが、神棚がある。何かしら超自然のものがあるのではないかと思い、それを奉る目的で、神棚がある。神棚の前で手を合わせた。無事生まれてきますように。

 

連絡があった。妻からだ。生まれた。子供が生まれた。父親になった。不思議だ。昨日までそうした感覚があるようでなかったが、どきりとした。父親になった。不安だ。でもうれしい。感謝しかない。愛しかなかった。涙が流れた。ありがとう。頑張ってくれてありがとう。妻よ、息子よおめでとう。退院の時に会えるのを楽しみにしているよ。頑張ったね。お疲れさまでした。

 

まった今度をおっ楽しみに~。ばぁい。